タイヤ交換のナットを締める時にこのぐらいか!って感まかせでやってはいけません。以前、私も勘まかせでナットを締め付けていましたが、大変危険なことになりそうでした。
しばらく走行してタイヤを確認すると、ナットがゆるゆるな状態に・・。
走行しているフィーリングはまったく違和感がありませんでした。このまま走り続けていたら、タイヤを吹っ飛ばして、事故を起こしていたかもしれません。
ナットを締め付ける力は弱くても強すぎてもいけません。指定の力(トルク)で締める必要があります。この指定の力でナットを締めることができる工具がトルクレンチです。
カー用品店でも販売されており、Amazonベストセラーにもなっているエマーソントルクレンチの使い方を紹介します。
トルクレンチの使い方
エマーソントルクレンチはプレセット型と呼ばれるものです。希望するトルクを設定し、そのトルクになった時に「カチッ」と音と手ごたえによりわかります。
トルクの設定の仕方が特殊なので詳しく解説していきます。
ロックを解除する
本体後部にあるつまみを解除(unlook)方向に回してロックを解除します。ロックを解除しないと、トルクを設定するグリップを回すことが出来ないからです。
グリップを回して、トルクを設定する
主目盛+副目盛=指定トルクになります。
グリップを回して主目盛で大まかにトルクを設定して、副目盛で微調整してトルクを設定します。
スバル車は120Nnです。120に設定してみましょう。
主目盛を見ると112の次は126です。
120に設定するにはどうしたらよいのでしょうか?
グリップを回して主目盛112のラインと副目盛0のラインに合わせます。
112+0=112Nmとなります。
120Nmに設定するにはあと8足りません。
グリップを回して副目盛を8にします。
112(主目盛)+8(副目盛)=120Nm
これで120Nmに設定できました。
だいたいの車は100Nmぐらいのトルクです。車の説明書に記載されてますのでご確認ください。
ロックする
本体後部にあるつまみをロック方向に回してロックします。
ソケットを取り付ける
ナットにあうソケットを取り付けます。エマーソントルクレンチは以下の5つのソケットが付属してあります。
- 24㎜
- 21㎜
- 19㎜
- 17㎜
- 14㎜
ナットを締める
レンチを回してナットを締めましょう。
指定のトルクに達したら「カチッ」と音がして、手ごたえを感じることができます。指定のトルクで締まった合図です。
4~5本のナットを対角上に締めれば完了です。以上がエマーソントルクレンチの使い方です。
トルクレンチを使用する際の注意事項
トルクレンチを使用する時や保管する時に注意事項について紹介します。
レンチを回す時はグリップを握る位置に注意
上の画像のようにグリップに線が引いてあります。ここを中心に力を入れてレンチを回すのが正しい使い方です。
グリップの端だったり、根元を持ってレンチを回しても、設定したトルクを得ることができません。てこの原理だそうです。仕組みを詳しく知りたい方はこちら↓↓をご覧下さい。
トルクレンチは本締め用
トルクレンチはあくまで本締め用です。クロスレンチなどである程度締めてからトルクレンチで本締めします。
設定したトルク以上の力で締まっているナットにトルクレンチを使用しても、正しいトルクで締まったことにはなりません。
ナットを緩めるのに使用しない
逆回転に切り替えることで、ナットを緩めることもできますが、ナットを緩めるのに使用しないようにしましょう。
逆回転は逆ネジを締める時に使います。
保管時は最低値に設定する
トルクレンチの内部はバネです。誤差が大きくなるかもしれませんので、最低値で保管しましょう。エマーソントルクレンチの場合は28Nmです。
本製品は初期で103Nmに設定されていますが、あまりよろしくないと思います。
まとめ
プリセット型であるエマーソントルクレンチの使い方について紹介しました。
トルクの設定の仕方が特殊で、戸惑う所かもしれません。
タイヤ交換時はトルクレンチでしっかりトルク管理していても、100㎞程走行したら再びトルクを確認するようにしましょう。
ナットがユルユルの時は走行フィーリングはわからなかったと言いました。実は締め付け過ぎていたこともありました。
その時は少し曲がりにくい印象でいつもと違うなと思いました。感覚的なものなので、本当かどうかわかりませんけどね(笑)
トルクレンチを使用する方は安全意識が高い方や車を大事にしている方でしょう。正しくトルクレンチを使用して役立てれば幸いです。
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